わたしがこの本を買ったのは、大学3年ぐらいのときだと思う。

買ってすぐ、それからも数度、この本を開くことはたびたびあった。
にもかかわらず、ためらう心が、ページを繰ることを許さなかった。

始めの一行目のブー−−ンという所を読むと、なぜか、気が遠くなって、
(それは、キューブリックの「2001年宇宙の旅」の、
あの宇宙圏内に突入するシーンに似ていて、
まるで、失神しそうになるのです)
それっきり、1ページもめくらないまま書棚へ。
というのを繰り返すこと、数回。

この本を何かの片手間に読むことを許せなかったというのもあるんだけど、
まあ、日本3大奇書のひとつとされるあまりに有名な本だから、
詳しい説明は省きますが、これを読むものは、一度は精神に異常をきたすといわれる云々
というのを、ちょっと本気で信じていたというか。
まあ、そういうことです。

で、読み終わったんですねー、やっと。
上巻は、話が滑り出すまで退屈ながら非常におもしろく、
さくさくと読み進めたのですが、
いざ、下巻に移ろうと思うと、気分転換をしたくなって、
軽めのエッセーやら、いわゆるJ文学やL文学など5冊も読んでしまった。

下巻に取り掛かると、また数ページ読んだだけで、
ぷっつりとページは繰られなくなった。

でも、読み終わったんだよー。

噂が先行しすぎていたためか、
はたまた先に映画(つまらないです)を見ていたためか、
(といっても、わたしは、木村威夫の美術を
目的に見たためそれ以外を全く覚えていない。
まあ、その程度のどーでもいい映画です)
なんだかなーっていう感じですね。
いや、もちろんわたしが全てを理解したわけではないから、
何も分かってない的外れな感想かも知れないけれど。

たしかに、前半の文体に隠されたトリックには、
興奮・感嘆して、これは、確かに恐るべき傑作だ。と、思ったんですねー。
(といっても、装丁に関わる部分なのだけど一ヶ所間違ってるんだよね。
もっと、完璧を期すべきですよ<角川書店)
後半は、説明過多で過多で、もう参りました。

















探偵推理小説でありながら、実際には、夢落ちだったていうのは、
ちょっと納得いかないですよねー。
まあ、一種のファンタジーでもあるのかもしれないけれど、
それにしても、夢落ちはひどい。ひどい。ひどい。
ひどいー。あまりにひどくて詐欺に会った気分だ。
発狂しそうだよ、とほほ。

ひっつめとボンボン

2003年2月11日
わたしの通っている歯医者の先生夫婦のことです。

おくさん(女の先生)は、見た感じ40代。
髪の毛を後ろで一本にまとめて清潔な印象。
オールバックのひっつめがまるでバレリーナみたい。

そのだんなさま(男の先生)は、見た感じ30代。
いつも、後頭部の毛がリズムカルに跳ねている。
かなりのベビーフェイス。おぼっちゃま。

女の先生は、それはそれは、綺麗なのです。
どーして旦那様が、この人なの?
なんて、余計なことを思ってしまうぐらい。
もしかしたら、奥さんのほうが年上なのかも。
それなら、ちょっとわかる。
なぜそういう旦那様を選んだのか。

安井かずみ曰く
女の人の髪型というのは、
絵画を飾る額縁の役目なんですって。
素晴らしい額縁というものは、
絵画を、その価値以上に見せることができる。

だから、オールバックのひっつめというのは、
(ひっつめというと、どこかびんぼったらしい印象が
付きまとうけれど、バレリーナや、マヌカンがしている清潔で美しい髪形)
顔を全てさらすことになる。つまり、額縁いらず。美人の特権なのだそうです。

わたしは、フランソワ−ズ・アルディという
フランスの歌手がとても好きです。
彼女の作る歌詩や、歌声にももちろん魅了されているけれど、
彼女の我が道を行く的、美意識がうらやましいのです。
いつも自然体で、無漂白のコットンのような、
洗いざらしの、飾らない女。

彼女の髪型は、いつも、ワンレングスのセミロング。
もちろん、洗いざらしなのでしょう。

アルディは、人生にも額縁いらずなのです。
その、アルディと(ある一定の年齢までは)自分を
飾ることにしか興味がなかったようなジェーン・バーキンが、
親友だというのは、ちょっと不思議なお話。

でも、今の、バーキンは、ノーメイク、髪はぼさぼさ、
カシミアのスウェターはしわくちゃ、ノーブラなのであります。

ふふふ。
バーキンが来日した時、プレゼントわたしたらキスしてくれた。
至近距離に近寄った時、起きたまんまって言う感じの
バーキンから、とてもいい香りが漂ってきた。
そういうところが、抜かりないというか、女らしくていいなって思ったの。
という基準は、自分のセンスと同じだと、
あー、この人の趣味ってすんごくいいわ!
なんて、思っちゃうから不思議です。

その前に、2月8日の日記を追加したのでよかったら見てね。

あと、誰がいちばん美人かというようなことも、
共通了解事項として明確な答えがあるわけではないから、
難しいところですね。

わたしの思ういちばんの美人は、アヌーク・エーメ。
細かく見れば、彼女の顔は大作りすぎて、
蛇女のように見えるときもあるけど、
わたしは、メランコリックな彼女が溜め息が出るほどすき。
次に美人なのは、モニカ・ヴィッティかな。

特筆すべき美人ではないけれど、すきなのは、
シャーロット・ランプリングとドミニク・サンダ。
この二人は、両性具有的で実にわたし好み。

もちろん、ブリジット・バルドォは、
そのかわいさたるや、宇宙であります。

日本の女優さんでは、もちろん山本富士子に尽きる。
山口淑子も人目を引く綺麗さだと思うけど、好みじゃない。

生意気な岸恵子やクールな司葉子も大すき。

どの映画がおもしろいとか、
その映画はダメとか言うのももちろんそうだと思う。

なのだけど、
今日ある人の映画の好みなどを書いた本を読んでいたら、
こうむかむかとしてきて、破り捨てたくなった。

パラパラとめくりジャック・レモンが好きだとあったので、
おー、それは、わたしと趣味が同じだ!
と、思ってその本を買ったのだけど、
なんともつまらない著者の覚書でありました。

しかも、男のくせに、
アラン・ドロンのファンときたもんだ。
しかも、ドロンには、親近感を覚えるとか書いている。
気持ちが悪い。その前にお前の顔写真を公表しろ。

わたしは、アラン・ドロンのファンだけは、
信用できないなと昔から思っているのです。
まず、2月1日に、
友人の誕生日を兼ねた新年会がありました。

飲茶のオーダーバイキングでした。
欲張った割には、全く食べられず、
あまり残すと、追加料金を頂きますよ!
と、脅される始末。

っていうかさ、
スタート料理以外は、
デザートしか追加してないんですけど。

なんか、××さんという人がすんごく酔っ払って、
帰りに、吐いたり、転んで仰向けにひっくり返って
蛙みたいに足をバタバタさせたり、
電柱にぶつかったと思ったら、
大きなゴミをよけたりと、
まるで、マンガのようだった。

心配だから後ろからついていったら、
何でついてくるの大じょーぶだからなんていわれて、
しかも、その後、ストーカーだなんていいふらされるし、
どーなってんの???

その日の、夕方、レコード市へ。
加藤和彦の「ソルティ・ドッグ」EPを700円で入手。

友だちから餃子をもらった。
これが、今まで食べたどの餃子よりも美味しく、
どこのお店のものか聞いたのに、
秘密といって教えてくれなかった。
その代わり、また持ってくるということ。
だけど、入っていたビニール袋にお店の名前と
もしもしは書いてあったので、
調べようと思えば、調べられるのであります。

餃子を食べに、宇都宮まで行くようなわたしですから、
多分、そこの餃子は、日本一美味しいと思われます。

部屋の大掃除をしました。
いらないものを、人にあげたり、
取って置く必要もないと思われる
本やCDを梱包して、リサイクルショップへ送る。

しかし、びっくりしたことに、本棚の本を全て出して、
かたづけたら、2冊ある本が何冊もあるのには、
驚いたというよりもあきれてしまった。
いやはや・・・。

今までは、本は、全て買って読んでいたけど、
これからは、図書館で借りて読むことにしようと、
膨れ上がった書棚を見て心に決めました。

そんなわけで、この前、早稲田の古本屋で、
半額で売っていて迷った
「フリッカー あるいは映画の魔」を、
図書館で借りてきました。

しかし、この本は、あまりに厚いので、
2週間で読むのはつらいかもしれない。
でも、4千円近くする本を買うのもねー。

本当は、小栗虫太郎の「黒死館殺人事件」に挑もうかなと、
思ったのですが、いまいち勇気が出ず、
しかも、今読んでるのも、それ系の推理ものなので。

最近は、ミステリ、サスペンスが、
わたしの中で、ブームなのです。
で、時々、軽めのエッセーなどをいれ、
ほとんど乱読ですね。

宇野亜喜良

2003年2月8日
が、本の装丁なんかしていると、持っているのに
ついうっかり買ってしまったりする。

わたしは、言うのも恥ずかしいのだけど、
新書館というところが昔出していた
フォアレディ−スシリーズという単行本を集めています。

うちの母親ぐらいの女性が10代の頃に読んでいたような、
乙女ちっくな、ロマンチックな、デコラティヴな本で、
少女と大人の中間あたりの、そう、言ってみれば、
水色の時を生きているような、ナルシストで、
おしゃれで、夢見がちで、おセンチな少女が
愛読(偏愛?)した本たち。

安井かずみはもちろん、落合恵子、白石かずこ、
立原えりか、岸田理生、寺山修司、
などが、書いていたのだけど、
投稿詩集で丸々埋まったような本もアリ、
けっこう、キワモノっぽいのもあって・・・。

その本の装丁・デザインをしていたのが、宇野亜喜良。

もちろん、今では、絶版だし、
そういう女子供の本なんて、
古本屋には、ほとんど出ないんです。
価値がないと思われているから。
そもそも、古書の世界というのは、男のものだから。
寺山でさえ、フォアレディースものは・・・。
という感じで、敬遠されているから、
ほとんどが廃棄処分されているのが現状。

でも、すんごくかわいい本だし、持っているだけで、
ラッキーチャームになってしまうような雰囲気があるの。

中身は、別に読んでも読まなくてもどーでもいいの。
持っているだけで、嬉しいなとか幸せーみたいな。

いかにも少女ちっくな浅はかさみたいなものがね、
あるんですよねー、フォアレディースには。
って、誰に言ってるんでしょうね、わたしは。

猫足のテーブルってすてきとか、
そういう感覚に近いのかも。

ハノイ

2003年1月30日
今年の旅行は、ハノイだな。

3月18日〜計画中!

バッチャン村(安南)まで、
ハノイから車で40分だというので、
もう、これは、ハノイしかない!
って、ありさまです。

バッチャン村で買い物しまくる予定です。

最初は、今年もホーチミンと思ったのですが、
ハノイにも行ってみたいし、
直行便も走ってるし、と、いうわけで。

いま、お土産代の貯金をしています(笑)。

お茶漬の味

2003年1月20日
1952年、小津安二郎

久しぶりに見たくなって、
戸棚の奥から探し出しての鑑賞。

いやー、このおもしろさはなんなんでしょうね。
何度見てもそのたびおもしろいし、
永遠の新作であるとさえいえるような普遍性。

そ・れ・に、なんてったって、
佐分利信演じる煮え切らない旦那様が、
何にも知らないような振りして、
その大きな愛情で奥さんの全てを理解している所が、
もー、佐分利信いいのよねー、本当に。

この作品は、大谷健太郎監督が「とらばいゆ」で、
ぱくった元ネタですので、そっちのファンも要チェック!

いやー、佐分利信。
もう、本当に好きなんだなあ、わたしは。
なんていうんですか、存在の大きさっていうんですか。
佐分利信より、演技の巧い俳優はたくさんいると思うけど、
佐分利信より、魅力的な人って少ないんじゃないかなー。
なんか、不器用そうな所が、すんごくよいの。

古本の値段

2003年1月16日
今日は、古本市に行ってきました。

まあ、わたしの狙っている本は、
つぶし本なので、
期待しないで出かけましたが、
やはり、ありませんでした。

やはりこの手の本は、
海月書林しかないのかなあ。

まあ、いいや。

森茉莉のモイラものもあったのですが、
箱や本体がめちゃくちゃ汚く、
しかも、高かったので見送り。

それでも、なんやかやと、
主に映画関係の本を
8000円近く買ってしまった。
しかも、本って重いのね。
マイッタヨ。

シネアルバムのジェラ−ル・フィリップを
GETできたのが一番の収穫でした。
これが、昨今のフィリップ人気に反して、
1200円という安さ。
でも、ま、この手の本はそうかもしれません。

だいいち、古本の値段というものは、
有ってないようなものだから、
価格が折り合えば、それでいいんですよね。
安いと思ったのだから、これは良い買い物でした。
しかも、新古品かと思うほど綺麗でした。

しかし、古書業界は、おじさんの世界なので、
なーんか、かわいくないの〜。

を、HPで発表しました。
TOPページよりお入りください。

まあ、これについて意見がある人は、
BBSでもメールでも、
答える意味のあるような「意見」を下されば、
返したいとは思っていますが、
わたしは、一時しのぎの映画などは、
まったく評価しませんので、
(というか、近頃は時間の無駄だから見ないの。)
その点をご了承の上、よろしくおねがいします。

一時の気やすめなどよりも、
トラウマになるような作品の方が、
何かしら感じ取るものがあるのだと思います。

今年も、ボー・ギャルソン大賞の発表季節となりました。

では、さっそくですが、
時間も押し迫っていますので発表します。

昨年、最もわたしの心を捉えたボー・ギャルソン☆

それは、ブノワ・マジメル

もう、去年は、彼しかいませんね。考えられません。

そもそも、わたしは、美男子好きでも何でもないので、
2001年の横浜フランス映画祭に、彼が来日した時も、
きゃーきゃー騒いでいるお姉さんを横目で捉えながら、
クールなわたしは、ただの甘い面白味にかける端正な二枚目だわな。
毒にも薬にもならないじゃん。

なーんて、思ってたんですよねぇ。
それが、なんでしょう!
はぁ、去年は、彼にすっかり参ってしまいました。
もう、全面降伏であります。

というかねえ、わたしは、若いフレンチ男では、
メルヴィル・プポ−が大好きだったんですよ!
でも、最近、彼の作品が全然入ってこないでしょ。
だから、つまんなくて。
そこに、キラ星の如く現れたのが、
ブノワ王子なのであります。

プポ−くんが、今もコンスタントに
日本でも公開されるような作品に出演していたら、
ブノワ・マジメルには、
今でも目もくれなかったかもしれないのよねえ。

多分、プポ−くんが、戻ってきたら、
即プポ−くんと縁りを戻すんだよね、わたしは。

プポ−くんは、すごい二枚目なのだけど、
ちょっと三枚目な役を演じるところが良いの。
二枚目の役では、二枚目すぎて嫌味なんだろうなあ、きっと。

ブノワ・マジメルは、
母性本能をくすぐるタイプなんだと思うんだけど、
だから彼には、色気がありませんよね。
そこいくと、プポ−くんは、陰影に富んでいて、
暗い翳りがなんとも、セクシーなのであります。

ああ、だから、プポ−くんに早く戻ってきて欲しい!

でも、ブノワ・マジメルもすんごくいい!

ブノワ王子に、熱烈アタックされて落ちない女はいないぜ!
と、思わせるに充分な『ピアニスト』でありました。

わたしも、ブノワ・マジメルに熱烈アタックされてよろめいてみたいなあ。うひひ。

もずくを食べよう

2003年1月1日
今年もどうぞ、TOUTVABIENをご贔屓に。
よろしくどうぞ。

わたしは、一応HPも持っています。
ですが、日記の方が、遥にアクセスが多いのです。

最近あまり更新できない日記ではありますが、
たまに覗くとくだらないことが書いてあると思われます。

ところで、皆さんは、もずくはお好き?
わたしは、大好きさ。
健康にもいいから食べてみてね。
わたしも、最初はきらいだったの、もずく。
だって、そこらで、3パックづつ売ってるやつは、
酢がさ、酸っぱすぎるもんね。
わたしは、酢の物はきらいなんだよ。
でも、去年の初め、大分で食べたもずくは、
ドラマチックだった。
それから、もずく好きに。

歯痛

2002年12月29日
うーむ、永久歯になってから、
一度も虫歯になったことが無い、
というより、もとい、小学生の時には、
口腔衛生賞を受賞したわたしですが、
どうやら、虫歯になったようです。

困った〜。。。。。。。。

左の奥歯なんです。

今は、年末。
歯医者は年明け、それも、だいぶたってからの営業。

土日祝日でも、人間は病気になるのさ。

年明けたらすぐに通う決心をしましたが、
もう、結構、気になる段階まできているんだよね。
正月休なんて悠長にとっている場合か<歯医者

忘年会

2002年12月27日
皆さんは、忘年会をやってますかぁ?

しっかし、続くと、ツマミ見ただけで吐き気がしますね。

しかも、朝まで飲むなんてことは、
自己嫌悪になる以外何のメリットもない。


シリウスさんの真似をして【】をつけて、
ジャンルを分かりやすくしてみました(笑)。

シリウスさんとは、誰ぞや?
お気に入り登録者参照のこと。

7月から再びトライしはじめた「昼顔」。
この本は、何度読んでも、
たいていいつも同じところで、
パタッと止まってしまい全然進まないの。

この本を、母の実家の本棚から
引っ張り出してきたのは、数年前のことだと思う。
この作品の映画化されたものを見たのは、大学2年の時。
(もちろん、リアルタイムじゃないよ!)
映画は、ものすごく好きなんだよね。
で、わたしが、女優だったら、
やりたい役ナンバー1が、昼顔なの。
だから(笑)、役への理解を深めるため、
今回は、ちゃんと読もうと思って(笑)、
いつもつまらなくなって、
読むのを止めるあたりに差し掛かっても、
ぐっとこらえて、読みすすめました。

で、ぐぐぐぐっと読みすすめ、
セヴリーヌが、源氏屋へ出だしてから、
もう、がぜん面白くなり、
いやー、これはおもしろい、おもしろい。
という次第であります。

しかし、誠に観念的なお話でありまして、
映画は、実に、表面的なんですね。

カトリ−ヌ・ドヌーヴは、確かに素晴らしいですけど、
この本に赤裸々(?)にかかれているような状態にまで
達したようには、とうてい思えない。

女の喜びを体現するには、彼女はやっぱり、
不感症すぎる女優なのだと思います。

でも、映画のほうが素晴らしい点もあります。
それは、もう、なんといっても、ピエール・クレマンティ!
特異な顔ゆえに、変な色気があっていいんですね。
金歯があれほど似合う男って言うのも…。
タジキスタンの俊英フドイナザ−ロフ監督の2作目。
久々にビデオで見てみました。

フドイナザ−ロフは、
「少年、機関車に乗る」から、
全て見ているけれど、どれもこれも、
ロマンとスペクタクル!
映画の醍醐味がたくさんつまっている。

一番すきなのは、最近作「ルナ・パパ」。
なんてたって、主演のチュルパン・ハマートヴァが、
かわいらしすぎるもの。

コシュ・バ・コシュとは、
勝ち負けなしという意味。

ロープウェイを上ったり降りたりしながら、
だらしない男の子と、進歩的な現代女性の恋が、
行きつ戻りつしながら描かれていく。

ラストなんかは、まさに映画的幸せ感に満ち満ちていて、
みているこちらまで、ほんわか・にこにこ。

☆主人公の男の子に
「国が、こんな状況なのに女なんか追いかけている場合か」
というようなことをいう人が出てくるんだけど、

国がどーなろうが、それが一番大事なことだろうよ。
そんなお堅いこと言いなさんな。
つまらないお兄さん!

と、説教したくなりますわーな。

清順の「東京流れ者」のクライマックスには、
「流れ者には女はいらねえ、女を連れちゃ街を歩けねえんだ」
という、不死鳥の哲(渡哲也)の超かっこいいセリフが出てくるけれど、
哲さん、女無しにどうやって暮らしていくのさ!
かっこつけるのもたいがいにせいや!
と、思った人は多いと思うのだよねえ。

もちろん、だからこそ、かっこいいのだけど。

まあ、これは、渡哲也だからこそ言えたセリフなのだけどね。
渡哲也のセリフって、いつも過激だからさ。
だって、殴りこみ(死に)に行くのに、
ションベン行ってくるとか言う人だから。

高倉健なんて、不器用だから絶対何も言わないし。
女のほうがそれと悟って、かっこよく送り出しちゃうんだよね。

今、中野で渡哲也の特集やってるから、
興味ある人は行ってみて。

中野ブロードウェイ

2002年12月8日
久々に行って来ました。
中野へ行くことは多々あるのですけど、
たいてい、ブロードウェイを、
じっくり見る閑はないのです。

じっくり見てきました。

といっても、タコシェと
フジヤエービック邦楽館ぐらいしか
入るところは無い…。

まあ、オタク系のお店も眺めるのは面白いですね。
お客さんを見るのも面白い(?)。。。

タコシェ、この前いった時は、店員さんが、
ミカバンドをBGMにしていて、
このレコードがいいんだよ、
高中の泣きのギターがとか、力説してました。
それを、苦笑しながら聞いてたわたし。

今回は、おじさんのお客が、
丸尾末広グッズを大量に買い込んでいましたねえ。
うへー、すげい、奥さんにひみつにしてんのかな、とか、どうでもいいことだけど勘ぐってみたりして。

わたしも、みどりちゃんバッジ欲しかった〜。

丸尾末広は、本当に素晴らしいですよね。
一番じゃないでしょうか。
トラウマになりそうな、見世物小屋的世界。
すごい、想像力。
それを今受け継いでいるのは、古屋兎丸。
兎丸先生だけは、マンガ読まなくなった今でも、
その動向が気になりますね。

しっかし、最近の「ガロ」は、超つまんない。
「アックス」の方が、漫画にかけるエネルギーとか、
愛を感じます。


ピエール=フランソワ・ラスネール。

それは、「天井桟敷の人々」で、
マルセル・エラン演じる孤高の犯罪詩人。

はじめ、この作品を見たときは、
ジャン=ルイ・バローのおぼおぼで健気でかわゆく
いちずな純粋さに男の純情と恋の切なさを見出して、
彼しか見ていなかったの。

でも、こう、何度も見ていくうちに、
ピエール=フランソワ・ラスネールのダンディズムに、
すっかり参ってしまった。

いや、この作品は、登場人物全てが非常に魅力的なので、
なんとも面白味に欠けるモントレー伯爵以外は好きなのだ。

その中でも、古着屋ジェリコと、盲人(絹糸)が贔屓。

でも、最近見ていると、
ラスネールのひとことひとことが
妙にかっこよく、決まっているので、
気になって気になって仕方ない。

この人、実在の人物で研究書も
たくさん出されているので、
読んでみようと思ってます。

ラスネールの、口癖が、これまたしびれるほどかっこいいの。
「アプソリユマン・パ(絶対にな!)」ってね。

「天井桟敷の人々」には、
映画史上最高に美しい名台詞の数々が
用いられているのですが、
このラスネールの哲学的犯罪人生に
基づいた台詞はとりわけ素晴らしくため息が出ます。

この映画、一人の女性を数人の男性が
美しい文句で口説きまくる、というお話なのですが、
全くもって実用には不向きなのでありますよねえ。

だけど、どんなに、おぼおぼしてても、
わたしは、バロー様が好きなの。
わたしの趣味からすると、バロー様みたいな人は、
実際は、見向きもされないはずなのだけどね。

そこをいくとラスネールは、真ん中直撃。

やっぱり、女は悪い男がすきなのだな。
そういう生き物なのです。
ジャン=ルイ・バロー演じるバチストみたいな男性を
愛することが出来たならば、女はどんなに幸せなことでしょうか。

だから、世の中のたいていの女性は、不幸なんですね。
いや、自ら不幸を選んでいるのですね。
♪そうさ悲しい女だね、君は
ってね。
「めぐり逢い」
デボラ・カ−、ケイリー・グラント版のです。

わたしの、年上の友人(女性)のお薦め作品で、
すごくいいから見て!といわれていたのです。
あいていたので、即、手にとりました。

すごくよかったあ。でも、途中長い。

長いと思ったのは、
エンパイアステートビルの後ね。
デボラ・カ−が指揮とかやってるところ。

その前までは、ひといき。

とくに、豪華客船のシーンは、全て素晴らしく、
美男美女の恋の駆け引きにうっとり。

美男美女って言っても、
わたし的に、ケイリ−・グラントは、ダメなんですけど。

デボラ・カ−は、この前「黒水仙」を見て、
鼻が、もっと普通だったら、
絶世の美女であったろうにと思っていたのです。
今回は、その鼻も巧くカバーされていて、
可愛らしさの残る美女を好演してました。

ラストの台詞は、かなり有名で
わたしも知っていたのですが、
それを実際聞いたら、涙がどどどーって。
すてきな映画でした。
一度も見なかったテレビドラマ(笑)。

映画は、全部見た。
しかも、横浜日劇の屋根裏見学にまで行った。
そんなにはまったのに、一度も見なかった。

ですが、タイトルのものをもらいました。
DVD1巻と2巻&全巻を収納できるBOX。
残りもくれないかなと密かに思っているわたし。

ずうずうしいですか?

せっかく全巻収納できるBOXがあるのに、
すかすかだとかわいそうだとおもわなーい?

きーぷ・すまいる

2002年11月19日
わたしは、近頃、いつなんどきでも、
笑顔でいるように心がけております。

携帯電話には、緑水のおまけでもらった
keep smileのシールを貼っていて、
気分が高ぶりそうになったときは、
それを眺めることにしています。

いつも笑顔戦法、これは、かなり効きます。
今のところ、本当に、実に、よい結果です。

わたしは、いい年して、人見知りが激しいので、
なんか、今まで誤解を受けやすかったのですけど。

************

で、こーなると、私生活でも運が向いてくるわけで
ジャン=ルイ・バロー様の「輪舞」が、
今月末に池袋で見られます。

きゃー。

これ、新文芸坐で見ようと思って
出かけたら、前の日までで終わってたのです!!!

しかたなく、ジェーン・フォンダの「輪舞」
を見て帰ってきたわたし。

ああ、バロー様。
もうすぐ、また大画面でお逢いできますね。
しばし、お待ちくださいませ。

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