ボーリングフォーコロンバイン
2003年6月21日わたしは、はっきりいって、
詰めが甘いなと思いました。
前評判はすごく高かったけど、
あまりに、エンターテイメントしてて
硬派なドキュメンタリーファンの私には、
いまひとつ。
まあね、これぐらいサービスしないと、
興行的には成り立たないのは解るけど。
更に、私は、この作品を見て、
ものすごーく、萎えてしまいました。
全米ライフル協会の会長である、
チャールトン・へストンが、
銃マニア、ていうか、悪いアメリカの象徴・
ダーティ・ヒーローとして、
この作品に君臨しているのです。
大学の頃、親友が、彼のファンで、
(彼女もまた、めずらしく古い映画のファンでした)
よく二人で、彼の事を話し合っていたのですが、
そこでの、結論は、彼は、いつでも、
受難者であり、絶対的なヒーローであり、潔癖で、
重厚で、常に孤高な聖人君子然としており、
とにかく、超人的な存在だということでした。
それに、彼はいつも筋肉隆々とした上半身を、
見せつけるかのごとく、ほとんど裸同然の衣装でしたね。
まあ、いつも、エネルギッシュな仙人のようで、面白味がなく、
人間的なあたたかさや魅力に欠けているも事実。
つまらない男と言えばつまらない男なのです。
しかも、ロマンチックさなどかけらもないしね。
わたしには、サディスト魂を刺激するような
マゾっ気があるようにも思えたのだけど、
彼女の賛同は得られなかった。
その、絶対的なヒーローで、
スクリーンの中では、今まで、一度たりとも、
ダーティ・ヒーローを演じたことのなかった彼が、
社会の悪として、弾劾されているのです。
しかし、チャールトン・へストンが、
70年代に大流行したスペクタクル映画までしか活躍できず、
その後、急速に、過去の俳優となってしまっていったのは、
ダーティ・ヒーローを頑として拒んできた結果だと思う。
今まで、彼が演じてきた実績や、
彼のギリシャ彫刻のようなマスクが、
彼に、ダーティ・ヒーローを、
演じさせなかったのも事実だけど。
でも、彼の存在感は、あまりにも、重厚で、
まったく、ポピュラーさがなく、
そこらのだらしのない飲んだくれ男や、
ましてや、女を抱くなんていうことは、
ほとんど考えられないような、
コスチューム・プレイオンリィなその雰囲気。
わたしが、萎えたのは、何も、彼が、
ダーティ・ヒーローを演じたからではないのですけどね。
あの、白黒はっきりつけるのが身上というような
チャールトン・ヘストンが、
何かから逃げるとか、うやむやにするとか、
そういう態度をとったのがね。
聖人も、ここに来て、やっと地上に降りた
ということなのかもしれないけれど、
彼には、一生、聖人のままでいて欲しかったかも。
詰めが甘いなと思いました。
前評判はすごく高かったけど、
あまりに、エンターテイメントしてて
硬派なドキュメンタリーファンの私には、
いまひとつ。
まあね、これぐらいサービスしないと、
興行的には成り立たないのは解るけど。
更に、私は、この作品を見て、
ものすごーく、萎えてしまいました。
全米ライフル協会の会長である、
チャールトン・へストンが、
銃マニア、ていうか、悪いアメリカの象徴・
ダーティ・ヒーローとして、
この作品に君臨しているのです。
大学の頃、親友が、彼のファンで、
(彼女もまた、めずらしく古い映画のファンでした)
よく二人で、彼の事を話し合っていたのですが、
そこでの、結論は、彼は、いつでも、
受難者であり、絶対的なヒーローであり、潔癖で、
重厚で、常に孤高な聖人君子然としており、
とにかく、超人的な存在だということでした。
それに、彼はいつも筋肉隆々とした上半身を、
見せつけるかのごとく、ほとんど裸同然の衣装でしたね。
まあ、いつも、エネルギッシュな仙人のようで、面白味がなく、
人間的なあたたかさや魅力に欠けているも事実。
つまらない男と言えばつまらない男なのです。
しかも、ロマンチックさなどかけらもないしね。
わたしには、サディスト魂を刺激するような
マゾっ気があるようにも思えたのだけど、
彼女の賛同は得られなかった。
その、絶対的なヒーローで、
スクリーンの中では、今まで、一度たりとも、
ダーティ・ヒーローを演じたことのなかった彼が、
社会の悪として、弾劾されているのです。
しかし、チャールトン・へストンが、
70年代に大流行したスペクタクル映画までしか活躍できず、
その後、急速に、過去の俳優となってしまっていったのは、
ダーティ・ヒーローを頑として拒んできた結果だと思う。
今まで、彼が演じてきた実績や、
彼のギリシャ彫刻のようなマスクが、
彼に、ダーティ・ヒーローを、
演じさせなかったのも事実だけど。
でも、彼の存在感は、あまりにも、重厚で、
まったく、ポピュラーさがなく、
そこらのだらしのない飲んだくれ男や、
ましてや、女を抱くなんていうことは、
ほとんど考えられないような、
コスチューム・プレイオンリィなその雰囲気。
わたしが、萎えたのは、何も、彼が、
ダーティ・ヒーローを演じたからではないのですけどね。
あの、白黒はっきりつけるのが身上というような
チャールトン・ヘストンが、
何かから逃げるとか、うやむやにするとか、
そういう態度をとったのがね。
聖人も、ここに来て、やっと地上に降りた
ということなのかもしれないけれど、
彼には、一生、聖人のままでいて欲しかったかも。
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