胸いっぱいの悲しみ

2003年2月20日
誰の心にも、永遠のアイドルっていうのがいると思うんですけど、
わたしのそれは、憎みきれないろくでなしで、
カサブランカ・ダンディな麗人のあのひと。

というわけで、はじめての時はこの人と!
なんて思ったかど−かは別として(笑)、
ずっと、ジュリーいいなーって、思ってたのです。
いや、でも、ジュリーの顔は、好きじゃないの。
わたしには、エロいし、濃すぎてダメなんだ−。
(すごい、粋でセクシャルな男風情ですよね。)

カラオケでも、ほとんどジュリーですね。
(「TOKIO」「恋のバッド・チューニング」が、十八番)
後期のエロエロの大人路線も好きだけど、
前期の安井かずみ時代が、洗練されていてなんといっても好き!
「危険なふたり」なんて、もー、大好き。
ジュリ−は、セクシャルだけど、
母性本能も掻き立てるタイプだと思うんですよね。
だから、ジュリーは、年上の美女との恋愛が良く似合う。

「危険なふたり」は、もちろんいいけど、
わたしが、いちばん好きな歌は、
「胸いっぱいの悲しみ」
地味な曲だからそれほど目立たないけど、
わたしは、この歌が、世界で一番すきかもしれないの。

歌詞カードを見てもらうのが良いけれど、
男女の短いひと夏の恋がテーマで、
今も忘れられない一生を支配している人生で最高の恋愛だった。
って言うありきたりと言えばあまりにありきたりな歌ですが、
すごくいいんですよー。

あと、ワードが非常に少ないのですが、
行間を読むことができる陰影にとんだ詩で、
ふたりの隔てられた悲しみが伝わってくるのです。

このふたりは、嫌いになって分かれたんではないんですね。
もともと、バコウンス先でだけの恋愛だったとか、そんな感じで、
バコウンスの終わりには、関係を清算して
また、元の生活に戻らなくてはならないという大人の事情があるのです。
(この歌は、「天井桟敷の人々」をどうしたって想起させます)

もちろん、ゴダールふぁんとしては、「勝手にしやがれ」も、好きです。
でも、この曲をかっこよく歌えるのは、ジュリーだけ。
そこらへんの男では、寝た振りしてる間に、本当に寝ちゃうから。
夜、派手なレコードかけてワンマンショーでふざけてたら、
隣近所の人から苦情がきちゃうから。

ジュリーって、声にも色気があって、
エロキューションが最高ですよね。

「巴里にひとり」っていう曲も好きなんだけど、
この曲は、カラオケで歌うのがすごく難しいの。

せっかく、ひとりで憧れの巴里にまできたのに、
あなたを置いてきてしまったことばかりを考えてとっても孤独だよって言う
シュガーなひとりごとを、これまた、とろけるような優しい声で歌うジュリー。

そんなわけで、わたしは、ジュリーが、大好き。
だけど、「Oh!ギャル」だけは、恥ずかしくって好きになれない(笑)。。。
これは、どー考えても、いくら贔屓目にみても、失敗作ですよね。

ジャケットのことで言えば、「追憶」は、めちゃくちゃかっこいい!
(歌も好きなんだけど、ちょっと恥ずかしいなあ。)
まさに、ジュリーの全てをあの写真一枚で、
表してしまっているといっても過言ではないと思う。

わたしにとって、アイドルという言葉の意味が、
フランス映画のスタア(ジャン=ポール・ベルモンド)や、
日活映画のスタア(渡哲也、小林旭、川地民夫)を
指す意味に変わっていったのは、18歳の頃のこと。
それ以前も、それ以後も、ジュリ−は、高橋幸宏と共に、
わたしの最大のアイドル歌手だったことは、事実です。
(ただ、幸宏さんには、今、あまり興味がなくなってしまった。)


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