私の今のところの好きな洋画は

1『マンハッタン』ウディ・アレン
2『ベニスに死す』ルキノ・ビスコンティ
3『男と女』クロード・ルル−シュ

という順番で高校生の時からこの3本は
びくともしないぐらいに不動で入れ替わった事がありません。

多分,今後も絶対に動かないような気がします。
ま,意固地になって良い映画が出てきても
知らん振りしているわけではないので,
純粋にこれから更に素晴らしい映画と出逢ったら,
変更する事にはなるのでしょう。

ウディ・アレンの『マンハッタン』は、
高校3年生の秋に(今はない)銀座文化劇場で見ました(現在のシネスイッチ銀座)。
ちょうどその時に,恵比寿ガーデンシネマで『ブロードウェイと銃弾』を上映中で
その公開記念のリバイバルとして『アニ−・ホール』と『マンハッタン』が
WOODY ALLEN CLASSICS VOL1というタイトルで上映されていました。

なぜ,この映画を見たいと思ったかというと
夏に渋谷シネパレスで見たヴァネッサ・パラディ主演の『エリザ』
のパンフレットでヴァネッサの好きな映画というところに
『マンハッタン』と書いてあったのです。
その頃は,ヴァネッサに熱心だったの<私!

その時に手に入れたWOODY ALLEN…のチラシには,
カヒミ・カリイと川勝正幸さんのテクストも載っていて更に見たくなりました。

映画が初まってすぐは,やや居心地の悪さを正直感じたんです。
アイザック(ウディ)のこれでもかというマンハッタンへの
ある種異常とも言える「愛」が強すぎて。

でも,それも本当に初めだけで
見始めるとすぐに乳白色のマンハッタンの中へ
ラプソディインブルーと共に流れ込みました。

17歳の女子高生と42歳のおやじの恋愛を軸に
上手くいかない仕事や別れた奥さんとのひと騒動、
友人の愛人だったメリーとの束の間のロマンス、
都会人の孤独や焦燥,そしてその全てを飲み込んでもビクともしない
都会の怖さ、でもそこに魅了されてそこから離れられない人々。

とにかく,会話からお洋服、音楽、全てがしゃれていました。
特に会話は,かなりハイソで,かなり多方向にアンテナを張っている人でないと
付いていけないのではないかなって思う。
多分,こういう映画をダメだと思う人も多いと思う。
ウディの人生哲学映画だから。
フランス映画みたいなセリフばっかりだし。

そもそも、ウディの場合彼に興味があって彼の事をある程度学習した上で
映画にのぞまないと笑えなかったり,解らなかったりする部分が多いし。

今,ウディがかっこいいと思うものをみんなで鑑賞しよう!
みたいな、ノリが絶対あると思う。

だから初心者が自伝的なウディ作品を見て気に入るかというと…。
でも『マンハッタン』は、かなり直球の純愛映画。
男の愚かさを自虐的に描いたほろ苦く切ない物語で
入門篇にはもってこいの作品だったわけです。

だから、みなさまにもお勧めします。
だけど、ウディは、はまると中毒になる。
責任は取れませんからお気をつけあそばせ。
でも、あの乳白色は、スクリーンで!
あの、ガ−シュインも、大音響で!
ラストシーンのアイザックのはにかんだ表情も大画面で!

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